こんにちは🎄フクです。
本記事では【とびっきり温かい気持ちになれるクリスマスの絵本】をテーマに、年間400冊以上の絵本を読み聞かせしている絵本大好きフクさんが、おすすめの絵本を選んで紹介しています。
読み聞かせにかかる目安時間も記載しています。忙しい親御さんの参考になると嬉しいです。
対象年齢はあくまでも目安です。お子様の成長に合わせてお選びくださいね。
はじめてのクリスマス(3さい〜)
作 | マック・バーネット |
訳 | なかがわちひろ |
出版社 | 偕成社 |
出版年 | 2024年 |
読み聞かせ時間の目安🕰️10分
あらすじ
絵本の舞台は、みんなが生まれるずっと昔々、サンタクロースが住む北の国。
昔々、サンタクロースのクリスマスは寂しいものでした。なぜなら、サンタクロースは1年中プレゼントを作り、クリスマスイブにそのおもちゃとソリに乗せて世界中の子供達に配って周り、クリスマスの朝、目が覚めるとまたおもちゃ作りを始めるからです。
そう。サンタクロースはクリスマスをお祝いしていなかったのです。
それを知ったシロクマはサンタクロースにクリスマスを過ごしてもらうため、エルフたちと一緒に準備を始めます。エルフたちが何かをしていることに途中から薄々気づき始めるサンタクロースですが、その優しさに乗っかるサンタクロースとエルフたちのやりとりが本当に温かく、そして声に出して笑ってしまうシーンもあります。
物語の終わりには、みんなの心が温かく、やさしく、幸せに満ち溢れる時間が訪れます。
誰かの幸せを願って気持ちをカタチにし、それによって受け取るギフトの素晴らしさを教えてくれる絵本です。
3つの知育効果
1. 思いやりの気持ちと行動力を育む
しろくまは、サンタクロースがクリスマスを誰ともお祝いしたことがないことを知り愕然とします。そして、その気持ちを言葉にしてエルフたちに伝えます。エルフたちはそれまで気づかなかった自分たちを恥ずかしく思うと、すぐに行動に移します。自分たちができること、クリスマスに楽しめること、いっぱい考えて一つ一つをカタチにしていきます。
誰かを想う優しい気持ちを言葉にし、そしてこれまでの慣習を捨てて正しいと思うことをする。
クリスマスを舞台にした優しい言葉と絵で綴られた絵本ですが、深い学びがある内容です。
2. 異文化への興味を育む
クリスマスの準備をエルフたちと一緒にサンタクロースが行うシーンで北欧らしさを感じられます。
ツリー用の木を切ったり(ここ一番好きなシーンです笑)、ツリーに豚の形のジンジャークッキーを飾ったり、プレゼントを持ってきてくれるサンタクロース(絵本ではしろくま)のためにみんなでアイシングクッキーを焼いたり、暖炉の上にはそれぞれの靴下がぶら下がり、揺り椅子に座って絵本を読んだり、そしてテーブルの上に並んだクリスマスのご馳走の数々。
ミンスパイやスパイスの効いたりんごジュース、七面鳥のローストなどなど、日本に住む私たちには馴染みのない食べ物が並んでいます。
温かい色と優しいタッチで描かれたご馳走のシーンは見ているだけで幸せな気持ちになります。
絵本は手軽に外国の文化を学べて、興味を持つきっかけ作りにもなるツールですね。
3. 伝えないという優しさ〜誠実な嘘〜
物語のあちこちで、気づいているけど気づいていないフリをするエルフたちやサンタクロースの姿を見ることができます。
相手の優しさを大切にする優しさです。それらがいくつも重なって化学反応を起こし、何倍もの優しさに膨らんで大きな温かい空気がみんなを包み込んでいきます。
サンタクロースの瞳に光った涙。しろくまとエルフたちにとって、何よりのギフトだったのではないでしょうか。
作者のマック・バーネットさんは、子どもたちに「誠実な嘘」を語る童話作家として自身を表現しています。この絵本の「誠実な嘘」、お子さんと一緒にいくつ見つけられるでしょうか。
フクさんの着眼点
物語が始まる一番最初のページ。
サンタのクリスマスはさびしいものでした。
とぼとぼと仕事を終えて家に帰るサンタクロースの後ろ姿が描かれています。
家の前の凍った地面には小さな穴が空いていて、釣り糸が垂れ下がっています。
どうやら、サンタクロースは氷上穴釣りをするようですね。
北欧フィンランドのパイエンネ湖やサイマー湖などでは多くの湖が冬季に氷結するため、氷上穴釣りが冬の人気のアクティビティだそうです。日本でもワカサギ釣りがありますが、北欧では結構大きめの魚が釣れるようですよ。
さて、そんな豆知識は置いといて・・・
物語の後半で、エルフたちからサンタクロースへプレゼントが届きます。そう、釣竿のプレゼントです。
エルフ全員が同じ釣竿を選び、何本もの釣竿を抱えて嬉しそうなサンタクロースが本当に印象的なシーンです。
エルフたちはサンタクロースに「楽しむことの楽しさ」をプレゼントしたかったのではないでしょうか。
私たち大人は、毎日のあれこれに追われ、楽しむことをつい後回しにしてしまいます。
そんな時に楽しむことの楽しさに気づかせてくれる・思い出させてくれるのは、子供ですよね。全身で目の前のことに夢中になっている姿は尊敬に値します。
思いっきり楽しむ子供の姿は「大人もたまには楽しもうよ」という昔子供だった自分からのメッセージかもしれませんね。
今年のクリスマス。みなさんは大切な人に、自分自身にどんなプレゼントを贈りますか?
まとめ
今日は【とびっきり温かい気持ちになれるクリスマスの絵本】をテーマに紹介しました。お気に入りの絵本に仲間入りができたらとてもうれしいです。
紹介した絵本をもう一度チェックしたい方はこちら
マック・バーネットさんの他の絵本はこちら
🦉フクさんのブログでは、絵本を読んだ感想や気づき、日常で見つけたワクワクすることなどを書いています。日々の生活に安らぎや癒しを、そして時には刺激をプレゼントできたらいいなと思います。
“お気に入りの絵本”を見つける参考になれば、とても嬉しいです。
ほーっとひと息。今日も素晴らしい1日でありますように🌿
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