プレゼントにおすすめの絵本ナイチンゲールのうたを紹介してしています

フクさん

こんにちは🌿フクです。

本記事では【お祝いの日に贈りたい絵本】をテーマに、年間400冊以上の絵本を読み聞かせしている絵本大好きフクさんが、おすすめの絵本を選んで紹介しています。

読み聞かせにかかる目安時間も記載しています。忙しい親御さんの参考になると嬉しいです。
対象年齢はあくまでも目安です。お子様の成長に合わせてお選びくださいね。

ナイチンゲールのうた（５さい〜）
まとめ

ナイチンゲールのうた（５さい〜）

作	ターニャ・ランドマン
絵	ローラ・カーリン
訳	広松由希子
出版社	BL出版
出版年	2022年

読み聞かせ時間の目安🕰️１０分

あらすじ

色とりどりの自然に溢れた美しい世界が誕生しました。
しかし、動物たちだけはなぜかくすんだ灰色をしていました。

絵描きさんはこれはいけないと、絵の具を広げ、動物たちに色をつけていきます。
ワニは緑、フラミンゴはピンク色、ライオンは黄色、シマウマはシマシマに、オウムは誰が一番美しいかぶつかり合ってカラフルな身体になりました。

夜になり、全ての動物の色を塗り終えたと思ったら、１匹だけ絵描きさんをずっと待っていた小鳥がいました。ナイチンゲールです。動物たちの喧騒やお日様の眩しさから隠れてずっと待っていた愛おしいナイチンゲールに絵描きさんは色をつけてあげようと絵の具箱を開きます。しかし、どの色も空っぽ。

考えた絵描きさんは、筆の先にほんの少しだけ残っていたゴールドの絵の具をナイチンゲールの喉に垂らしてあげるのです。ナイチンゲールの喉からは溢れた美しい歌声が夜空に広がりました。

3つの知育効果

１、想像力を育む

もしも世界の動物が同じ色だったら？
もしもあなたが世界に初めて色をつける存在だったら？
どんなふうに世界を彩りますか？

そんなことを考えながら、絵本を読み進めていくと大変おもしろい経験になるでしょう。
ワニは緑、とか、ゾウさんは灰色、という概念がない頃のお子様と是非試して頂きたいなと思います。
お子様の豊かな感性から、大きな驚きや新しいインスピレーションを得られるかもしれなません。

２、言語力を育む

ナイチンゲールは、nightingaleと書き、夜に鳴く鳥という意味を持ちます。
その鳴き声の美しさから、西洋ウグイスとも呼ばれています。ただ、残念ながら日本国内には生息しておらず、移入もされていないため、その可愛らしい姿や美声を聞くことはできません。彼らはヨーロッパで繁殖し、アフリカへ渡って越冬します。いつか散歩道の小枝の先にとまるナイチンゲールの歌声を聞いてみたいものです。

さて、本書ではさまざまな動物がえかきさんから色をもらい、いろとりどりの姿へと変わっていきます。実際に絵本を読んでみるとわかるのですが、完了系でほとんどの文章が表現されています。

やってきた。あつまった。のびていった。どうぐばこをあけた。等・・・。

この完了系でまとめられた文章がテンポよく、読み手は読んでいて心地良くなります。
ただ、ラストシーンでナイチンゲールが歌をもらった後、そこからは現在進行形へと変わります。

まるでそれまでとは別の誰かが物語の語り手であるかのような錯覚を得ます。
そして、ナイチンゲールの存在がより生き生きと感じられるのです。

絵本の中で使われている言葉は、どれをとっても非常に美しい表現ばかりですが、全体を通じて朝から夜へと、そして始まりから未来へと繋がっていく一つの映画のようなストーリーを、短い言葉でこんなふうに表現できるのか・・・と、ただただ感動しかありません。

３、色彩感覚を育む

ダイナミックで色鮮やかなイラストで絵本を彩っているのは、イラストレーターのローラ・カーリンさんです。「ヴォーグ」「ニューヨーク・タイムズ」などの有名な雑誌や新聞で活躍されていて、イラストや絵本作品のほかに陶芸作品も手がけられています。

軽やかさとダイナミックさ。力強さと柔らかさ。
言葉では表現し尽くせない感覚が、視覚から脳にダイレクトに伝わってきます。

子供達は特に文字より絵に集中していますので、大人が文字を目で追っている間も絵の隅から隅まで見ています。小さい頃に「本物」に触れると良いそうです。

世界中から愛され続けている絵本は、紛れもない「本物」です。
ご家族皆さんでお気に入りのページを見つけてみてくださいね。

色の理解と学びの効果について解説した絵本はこちら　絵本　ババールのあかあおきいろ
その他、絵本を読む目的や効果を解説した記事はこちら　なぜ絵本を読むの？

フクさんの着眼点

私はこの絵本を「お祝いの日に贈る」絵本の一つにしています。
特に、世界に朝が訪れ、生命力に溢れた美しい時間が動き出すこの物語は、この世に生を受けた赤ちゃんやお誕生日を迎えたお子さん、また新しいスタートを切った方へのプレゼントにもとってもおすすめです。

私はこの物語のラストに優しく美しい夜が訪れる場面が大好きです。
おやすみ前にこの絵本を読み聞かせ、ぜひ一緒に優しく温かい時間を過ごして頂きたいなと思います。