
こんにちは🌿フクです。
誰でも知っているグリム童話、「赤ずきん」。
よく知っているお話に、もしも別の結末があったとしたら?
本日は【赤ずきん〜知らせざる物語〜】をテーマに、
年間400冊以上の絵本を読み聞かせしている絵本大好きフクさんが、
おすすめの絵本を3冊選んで紹介しています。
あなたの知らない物語に出会えるかも✨
絵本 赤ずきん〜知られざる物語〜
定番のストーリーでおすすめの1冊
【赤ずきん (岩波の子どもの本)】
作 | グリム(著)、バーナディット・ワッツ(絵)、 生野 幸吉(訳) |
出版社 | 岩波書店 |
出版年 | 1976年 |
グリム童話の代表作、赤ずきん。
本書は原作を忠実に翻訳した絵本に、色鮮やかで色彩豊かなパステル画が施された作品です。
私が子供の頃に読んでいた大好きな絵本でもあります。
暗い森の中にある色鮮やかなお花畑のページが大好きで、
大人になった今でも「あのお花畑に行ってみたいな〜」と思い返すほどです。
絵のタッチも、色使いも、日本のそれとは異なる表現方法で、
これが外国のお話であり、この場所・この時代は、
オオカミが人間の身近な存在だったんだと感じることもできます。
お話の内容は、皆さんがよく知っている童話そのもので、
登場人物は、お母さん、赤ずきん、おばあさん、オオカミ、猟師です。
最後はお腹に石を詰められてオオカミが死んで終わり、善と悪がわかりやすく描かれています。
定番のストーリーでいくつか違う絵本も出版されていますが、
私はこの岩波書店さんから出版されている赤ずきんが一番好きです。
イラストの美しさとシンプルなストーリー、少し小さめな絵本のサイズ感。
どれをとってもNo.1だと思います。
これぞ絵本、そんな素晴らしい作品です。
有名作家によるダークな物語
【赤ずきん RED RIDING HOOD】

作 | ビアトリクス・ポター(著), ヘレン・オクセンバリー(絵), 角野 栄子(訳) |
出版社 | 文化学園 文化出版局 |
出版年 | 2020年 |
続いてご紹介する赤ずきんは、
ピーターラビットで有名なビアトリクス・ポターによる作品です。
そして、翻訳は魔女の宅急便で有名な角野栄子さん。
え!あのピーターラビットの!!魔女の宅急便の!!
それならきっとかわいらしくて素敵なお話に違いない!
そう思われる方も少なくないでしょう。
・・・ですが、この絵本。ちょっとダークなんです。
登場人物は、赤ずきん、おばあちゃん、オオカミ、木こり達です。
まず、オオカミですが、結構怖いです。
頭が良くてずる賢さがずば抜けています。
そして、赤ずきんちゃん、素直でとっても可愛い女の子です。
物語は、ホラー映画のようにどんどん怖い展開になっていきます。
物語の中にドキッとするワードがあり、
読者に「このまま進んではいけない、何か悪い予感がする!」
そう思わせる仕掛けが物語の要所要所にあるのです。
赤ずきんちゃんというよく知っているお話にも関わらず、です。
例えば、物語が始まって間もないシーンで、
「誰も赤ずきんを見たものはいませんでした」とか・・・。
見て!お願いだから、赤ずきんちゃんを見て!!!とフクさんは何度も心の中で叫びましたよ。
イラストはとても美しく、ビアトリクス・ポターの世界観をもろに再現しているのですが、
その素敵なイラストがより怖さを引き立てていると言いますか・・・。
そして、衝撃のラストシーンです。
なんと、赤ずきんとおばあさんが助かるシーンはありません。
お腹の大きなオオカミが悠々と歩いていて、その後方で木こり達が走って追いかけてきている。
そんなイラストで物語は終わりを迎えます。
あえて助かるシーンも助からないシーンもどちらも描かないことで、
読み手に最後までドキドキスリルを感じさせるストーリー展開となっております。
さぁ、勇気のある方はぜひこの一冊を手にお取りください。
(子供は意外とこういうちょっとダークなお話が好きだったりします)
シュールでユニークなオオカミのお話
【赤ずきん オオカミのひみつ】
作 | ジャン・リュック・ビュケ(著)、 大澤千加(訳) |
出版社 | ロクリン社 |
出版年 | 2017年 |
3冊目はフランスの作家であり演出家でもあるジャン・リュック・ビュケによる作品です。
2冊目で記事を書きながら怖くなってしまったので、気を取り直して。
絵本の登場人物は・・・イラストで描かれているのはオオカミだけ。
オオカミの一人舞台です。
物語の山場は、最初の赤ずきんちゃんとの出会いのシーンでもなく、
おばあちゃんのフリをして赤ずきんちゃんと定番のやり取りをするシーンでもなく、
赤ずきんちゃんとおばあちゃんが助けられてオオカミが報復されるシーンでもありません。
おばあちゃんをパクッとした後に、オオカミがおばあちゃんになりきるための時間。
これがこの絵本のメインであり、9割を占めていると言っても過言ではありません。
時計を気にしながら、おばあちゃんになりきるためにアタフタしながら、
あーでもこーでもないとやっているオオカミは、
イタズラを隠すために一生懸命慌てふためく小学生男子のようで、クスッと笑ってしまいます。
本当はとても悪いことをしているのに、なぜか憎めない。そんなオオカミです。
イラストのセンスも抜群で、お国が違うとこうも違ったお話に見えてくるもんだなぁと感心します。
オオカミの犯行現場を覗き見したい方におすすめです。笑
まとめ
今日は【赤ずきん〜知られざる物語〜】と題して、おすすめの絵本3冊をご紹介しました。
お気に入りの絵本に仲間入りができたらとてもうれしいです。
紹介した絵本をもう一度チェックしたい方はこちら
赤ずきん RED RIDING HOOD [ ビアトリクス・ポター ]
赤ずきん オオカミのひみつ [ ジャン・リュック・ビュケ ]
🦉フクさんのブログでは、絵本を読んだ感想や気づき、日常で見つけたワクワクすることなどを書いています。日々の生活に安らぎや癒しを、そして時には刺激をプレゼントできたらいいなと思います。
“お気に入りの絵本”を見つける参考になれば、とても嬉しいです。

ほーっとひと息。今日も素晴らしい1日でありますように
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