こんにちは🌿フクです。
本記事では【フランスのクリスマス絵本】をテーマに、年間400冊以上の絵本を読み聞かせしている絵本大好きフクさんが、おすすめの絵本を選んで紹介しています。
読み聞かせにかかる目安時間も記載しています。忙しい親御さんの参考になると嬉しいです。対象年齢はあくまでも目安です。お子様の成長に合わせてお選びくださいね。
まりーちゃんのくりすます(3さい〜)
作 | フランソアーズ |
訳 | 与田準一 |
出版社 | 岩波書店 |
出版年 | 1975年 |
読み聞かせ時間の目安🕰️5分
あらすじ
もうすぐクリスマス。主人公のまりーちゃんは、白い羊のぱたぽんと一緒にクリスマスのお話をしています。
ぱたぽんはクリスマスがどんなものか知りません。まりーちゃんは、ぱたぽんにクリスマスがどんなものかお話をはじめます。
サンタクロースがプレゼントを持ってきてくれること、夜中に誰にも見られないようにやってくること、暖炉のそばに木のくつを置いておくとそこにプレゼントをいっぱい入れてくれること。
靴をはかないぱたぽんは、サンタクロースからプレゼントはもらえない……と悲しい気持ちになります。
でも、まりーちゃんはお構いなしにお話を続けます。
さんたくろーすが自分にどんなプレゼントをくれるか、次から次へと具体的にプレゼントを想像していくのです。そして、そのたびにぱたぽんは「私には置いていかないわ」と答えます。
何度目かのやりとりの後、まりーちゃんは木のくつを作っているおじさんのところへ出かけます。そこで小さないっそくの靴を買いました。ぱたぽんのために。
暖炉のそばには2足の靴。そしてサンタクロースが夜中にやってきました。
ふたりはどんなプレゼントをもらったのでしょう。とっても温かい気持ちになる絵本です。
3つの知育効果
フランスの絵本作家フランソワーズさんによって1975年に初版が発行されました。
古さを全くを感じさせないイラストもさることながら、わかりやすく心地よい言葉のリズムと、外国のクリスマス風景に子供だけでなく大人も温かな気持ちになります。そばに置いておきたい、素朴で可愛らしいクラシック絵本です。
純真な気持ちを大切に
クリスマスを待ちわびる、幼い子供の純真な気持ちが素直に描かれています。主人公のまりーちゃんはぱたぽんにお話を聞かせながら、自分のプレゼントに夢中になります。でも、ふとぱたぽんに意識が向いた時、ぱたぽんの靴を買いに行くのです。そこにはなんの利害関係も見返りもない、ただ純粋に靴がないなら用意するという理由で、です。
小さな読者さんは自分を重ね、大きな読者さんは愛おしく感じる気持ちを育めます。
想像力を育む
まりーちゃんは女の子が夢見るクリスマスのプレゼントを次から次へと想像し、豊かに創造していきます。主人公は女の子ですが、男の子も「変身ベルトにブロックに電車に車に・・・!」とイメージを膨らませて一人でワクワクしていたりしませんか?
何がもらえるのかな・・・クリスマス前にワクワクしながら想像する気持ちは大人になっても失いたくないものです。
異文化への理解を深める
この絵本を読んで「靴なの?ロバなの?」と不思議に思われた方もいるかとが思います。
作者の住むフランスでは、クリスマスイブの夜にサンタクロースがプレゼントを持ってくるとされていて、子どもたちは、寝る前に靴やストッキングを暖炉のそばや玄関に置き、その中にプレゼントが入れられるのを楽しみに過ごします。
また、サンタクロースの起源の一つとされている「シンタークラース」(Sinterklaas)と呼ばれるものは、トナカイでも白い馬でもなくロバに乗って登場し、赤い服ではなく司教の衣装を着ています。現代のサンタクロースのイメージ(赤い服を着て、トナカイのソリに乗る)は、19世紀のアメリカで発展したもので、オランダやベルギーでは今でもロバに乗ったシンタークラースの伝統が続いています。
外国の絵本からは、文化的な背景を感じることもできます。
絵本で世界を旅する、そんな楽しみ方もいいですね。
フクさんの着眼点
まりーちゃんと白い羊ぱたぽんのやりとりに注目です。
まるで、お姉ちゃんと妹・弟がやりとりをしているような雰囲気が伝わってきます。
会話をしているようですが、まりーちゃんの独り言にぱたぽんがツッコミを入れているのかのようでもあります。とてもリズムの良いテンポで綴られる二人の言葉。
まりーちゃんの妄想や創造が高まるにつれ、ずっと同じ様子のぱたぽんのテンションが下がっているように感じられます。ぱたぽんの感情の変化を表現されているわけではないのに、読者にそう感じるテクニックは秀逸で、まるで言葉の手品師のようです。
優しく簡単で短い言葉にギュッとしまった表現力を学べるのも絵本の醍醐味ですね。
その他、絵本を読む目的と子供に与える効果について、詳しくはこちらのブログで解説しています。
まとめ
今日は【フランスのクリスマス絵本】をテーマに紹介しました。お気に入りの絵本に仲間入りができたらとてもうれしいです。
紹介した絵本をもう一度チェックしたい方はこちら
まりーちゃんのくりすます (岩波の子どもの本) [ フランソアーズ ]
フランソワーズさんの、その他おすすめの絵本はこちら
🦉フクさんのブログでは、絵本を読んだ感想や気づき、日常で見つけたワクワクすることなどを書いています。日々の生活に安らぎや癒しを、そして時には刺激をプレゼントできたらいいなと思います。
“お気に入りの絵本”を見つける参考になれば、とても嬉しいです。
ほーっとひと息。今日も素晴らしい1日でありますように🌿
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